ソーシャルメディアまたはウェブチャット上で、チャットボットと会話できるようにします。 |
このアクションセルは、Google Cloudプラットフォーム上のDialogflow CXモデルで事前設定されたプロジェクトのマシンエージェントを使用します。Dialogflowプロジェクトには、各マシンエージェントに関連付けられる一連の言語、地理的位置、マシンエージェント、およびインテントがカプセル化されています。インテントとは、会話の一部から抽出された発話者の意図のことです。
デジタルチャネルを通じて、マシンエージェントがお客様と行う会話の設計を行う時に、一つ気を付けてほしいことがあります。マシンエージェント側から最初にメッセージ発信をする必要の有無です。送信する必要があるかどうか、デジタルチャネルによって異なります。
デジタルチャネル |
最初のメッセージをお客様に送信する必要がありますか? |
ソーシャルメディアチャネル |
不要です。例えばツイートを受信した時には、[デジタルマシンエージェント]アクションセルには会話のコンテキスト(文脈)が、既にわかっているからです。最初のメッセージは、例えば、お客様の方から「ホテルの予約を変更できますか?」のように送られてきます。 |
ウェブチャット |
必要です。お客様がウェブチャットを始めた時は、会話のコンテキスト(文脈)がまだわかっていません。このため、FLOWスクリプトで会話開始メッセージを送る必要があります。[デジタルマシンエージェント]アクションセルの[イニシャルインテントを起動]プロパティ、あるいは、[メッセージを送信]アクションセルから、最初のメッセージを送信してください。 例えば、「いらっしゃいませ。レンタカーのチャットボットです。ご予約のお手伝いをいたしましょうか?」 [デジタルマシンエージェント]アクションセルから最初のメッセージを送信しない場合は、お客様からの応答を待つためのインスタンスが必要です。 |
会話のコンテキスト(文脈)がわかっている場合、[デジタルマシンエージェント]アクションセルで設定されているDialogflowエージェントが、Dialogflow上のインテントとマッチさせながら、会話を進めていきます。Dialogflowでの会話が正常終了した場合は、アクションセルの「会話の終了」遷移点に沿って実行されます。
会話がDialogflowだけで完結せず、中断してFLOWスクリプトに戻らなければならない場合もあります。例えば、チャットを人間のエージェントにエスカレーションするために [コンタクトにルーティング]につなぐことや、外部データ検索を実施する場合です。このときは中断するキーとなるべき適切なインテントを、Dialogflow上のエージェントに設定してください。下図をご覧ください。(1)で、お客様がDialogflowエージェントに高級車のレンタルを依頼しています。この依頼に対するインテント(2)として「car_rental_luxury_option」がマッチしました。このため、この[デジタルマシンエージェント]アクションセルでの処理を中断し、遷移点から、FLOWスクリプトに抜けます。この会話を起点として、高級車のレンタルが可能か、プロバイダーに尋ねます。この例では、スクリプトは問合せに[REST API]アクションセルを使用しています。
問合せ完了後、同じDialogflowエージェントで構成された2番目の[デジタルマシンエージェント]アクションセルに進みます。これで、お客様との会話を再開できます。
メモ:この会話が紐づけられているのは、一番目の[デジタルマシンエージェント]アクションセルだけではなくDialogflowインタラクション全体です。この例の場合は、2つの[デジタルマシンエージェント]アクションセルにまたがって紐づけられていることになりますす。
インテントのパラメータ(会話から抽出された値)をスクリプト内の他の場所で使用できるようにユーザー変数として格納できます。これらのパラメータは、日付、時間、メールアドレスなどのシステムエンティティに使用することができます。顧客アカウントに関連する顧客IDなどのカスタムエンティティにも使用可能です。
メモ:Dialogflowのパラメータ名の重複はサポートしていません。
メモ:アクションセルはDialogflowで利用可能なシステムエンティティのサブセットのみに対応しています。サブセットのリストは、付録をご参照ください。
デフォルトのフォールバックインテントは、仮想マシンエージェントに関連付けられています。お客様のどのメッセージもDialogflowのインテントともマッチしない場合、これにマッチしたとみなされます。このフォールバックインテントに何度もマッチした場合、「一致するインテントなし」遷移点に沿って実行されるようにアクションセルを設定できます。
マシンエージェントは、Dialogflowで設定された特定のプロジェクトとロケーションに関連付けることができます。複数のプロジェクトで多数のエージェントにアクセスできる場合もあるため、エージェントの親プロジェクトとロケーションを選択する必要があります。
オプション |
内容 |
プロジェクト |
エージェントが所属するDialogflowプロジェクトを選択してください。このリストには、Dialogflowで構成され、ご提供時にContent Guru社のエンジニアが組織に追加したプロジェクトが表示されます。 |
ロケーション |
選択したプロジェクトで定義されている国または地域を選択してください。エージェントのロケーションの詳細は、cloud.google.com/dialogflow/cx/docs/concept/regionを参照してください。 |
エージェント |
(既に選択したロケーションから)お客様に対応するマシンエージェントを選択してください。 |
オプション |
内容 |
イニシャルインテントを起動/ イニシャルインテント |
マシンエージェントがお客様にメッセージを送信する場合は、このオプションを選択してから、「イニシャルインテント」ドロップダウンリストから、適切なインテントを選択してください。 初回(一回)のみ稼働させる場合 お客様との会話を始めるのに最適なインテントを選択してください。よく使われるものは、、「いらっしゃいませ。レンタカーのチャットボットです。ご予約のお手伝いをいたしましょうか?」 初回以降、続けて稼働させる場合 例えば、FLOWスクリプトからデータを検索するなど、他の機能を実行するための中断後に、Dialogflowでの会話を再開させたいときは、このオプションをオフにしてください。このシナリオの場合、初回と今回のアクションセル設定の違いは、このオプションのオン・オフだけです。会話のコンテキスト(文脈)を変更したい場合は、このオプションをオンにし、適切なインテントを選択してください。例えば、高級車の問合せで空き車両がないとわかった場合、お客様に他のオプションを提供するインテント選んでください。 メモ:会話の現在の時点で有効なインテントを選択する必要があります。無効なインテントを選択すると、Dialogflowインタラクションが中断され、アクションセルの「エラー」遷移点に沿って進行される可能性があります。 |
言語 |
お客様が使用すると思われる言語を選択してください。選択したマシンエージェントに対して事前に設定された言語のリストから選択できます。 |
最大試行回数 |
「マッチするインテントなし」遷移点に移動するまでに、お客様のメッセージが、マシンエージェントのフォールバックインテント(つまりマシンエージェントメッセージを認識できない)までに試行する最大回数。 |
タイムアウト |
お客様がマシンエージェントに応答するまでの分数。超過すると「ユーザー入力タイムアウト」遷移点に遷移します。 |
エイリアス |
(オプション)このオプションには、インタラクションの送信元を示す分かりやすい名前を入力してください。マシンエージェントの会話がキューを介してconnect storm DTAのエージェントにルーティングされた場合は、エイリアスも表示されます。 メモ:connect stormウェブチャットクライアントをご利用のお客様にも、このエイリアスは表示されます。 このフィールドを空白のままにすると、エージェント(およびconnect stormウェブチャットクライアント)にFLOWスクリプト名が表示されます。 |
(オプション)Dialogflowでエージェントに対して設定されているインテントパラメータがすべて一覧表示されます。このセクションでは、パラメータ値をFLOW変数に格納してください。
オプション |
内容 |
パラメータ |
パラメータが多いリストをフィルタするときに、ここで検索文字列を記述することができます。 |
<parameter name> |
インテントパラメータを格納するにあたっては、型が一致する変数を指定してください。 |
遷移点 |
内容 |
<インテント> |
Dialogflowでのインタラクションのインテントが、そのルートに設定されたマシンエージェントのインテントのいずれかとマッチした場合。分岐には、設定されたインテントに従ってラベルが表示されます。お客様のメッセージに基づいてDialogflow会話を中断し、FLOWスクリプトに移動する必要がある場合、このオプションを使用してください。 インテント遷移ルートはいくつでも作成可能で、1つのルートに複数のインテントを使用できます。1つの遷移ルートにしか使用できない特別なインテントもあります。 メモ:この遷移点を定義する前に、マシンエージェントを選択してアクションセルを保存しておく必要があります。 |
一致するインテントなし |
入力内容とエージェントのフォールバックインテントとのマッチ回数が、「上限試行回数」プロパティに設定された値を超えた場合。 |
会話の終了 |
会話が終了したとみなされた場合。インテントにマッチした設定に基づくフルフィルメントに基づいて判断されます。 |
ユーザー入力タイムアウト |
お客様が「タイムアウト」プロパティで指定された時間内にマシンエージェントに応答しなかった場合。 |
エラー |
Dialogflowでのエラーないし内部エラーが発生した場合。 |