カスタムヒストリカルレポートへのディメンションの追加の効果

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ディメンションは、カスタムヒストリカルレポートのメトリックス値を拡張(分類)するフィールドです。これには、カスタムレポートに行を追加する効果があります。特定のヒストリカルデータソースで、ディメンションは同じ名前のデータエクスポートフィールドに内部的にマップされます。たとえば、CONTACTデータレコードデータソースでは、「発信元アドレス」ディメンションは「発信元アドレス」データエクスポートフィールドにマップされます。

ここでは、カスタムレポートにディメンションを追加する効果について説明します。これは、レポートに対して適切なディメンションを選択するのに役立ちます。ディメンションの選択は、さまざまな通話シナリオでメトリックス値がどのように分類されるかに影響します。基になるデータエクスポートフィールドがstormによってどのように入力されるかを理解せずにディメンションを追加すると、予期しない結果が生じることがあります。

6人のエージェントが応答した5つの着信通話に関するCONTACTデータレコードデータソースのデータレコードを表示している下のデータエクスポートレポートについて考えます(5番目の着信通話には、StephenからEdwardへのエージェント間転送が含まれていました)。「提示された着信通話の総数」メトリックスは、青で強調表示された6つのレコードを選び、6のカウントを返しています。

 

 

「ローカルエージェント」ディメンションによって6のメトリックス値を拡張するカスタムレポート1に表示される値は、「エージェント」ディメンションによって同じ値を拡張するカスタムレポート2に見られる値とは異なります。その理由は、これらのディメンションに内部的にマップされるデータエクスポートフィールド「ローカルエージェント」と「エージェント」が、データを異なる方法で記録するためです。

例の分類された値の差異はデータエクスポートレポート(図の一番上のレポート)の最後のレコードから生じ、そこでは「エージェント」フィールドと「ローカルエージェント」フィールドのエージェント名が異なります(強調表示されています)。データエクスポートレポートの最後のレコードは、最初にキューを介して通話を処理したエージェントStephenが通話をEdwardに直接転送した5番目の通話の一部に対応します(このレコードは5番目の通話の転送レッグです)。

通話転送レッグの場合、VIEWは常にそのレッグで着信したエージェントの名前(Edward)を「ローカルエージェント」フィールドに書き込みます。対照的に、キューを介して通話を受信した最初のエージェントの名前(Stephen)は「エージェント」フィールドに書き込まれます。

したがって、カスタムレポート1の値は、通話に応答した実際のエージェントによって分類されます。対照的に、カスタムレポート2の値は、キューを処理した最初のエージェントによって分類されます。どちらのレポートも適切です。インタラクションについてレポートする方法に依存します。

「エージェント」および「ローカルエージェント」データエクスポートフィールドとVIEW内のその他すべてのデータエクスポートフィールドに書き込まれる内容の詳細は、『storm VIEW Historical Data Source Reference Guide』の「CONTACTデータレコード」セクションを参照してください。すべての使用可能なディメンションのリストおよびディメンションとフィールドのマッピングもリファレンスガイドで説明されています。

ディメンションレポートの空白のデータフィールドの効果

(データエクスポートレポートに見られるような)空白の行があるデータフィールドにマップされるディメンションを含めると、ディメンションカスタムレポートの分類値に影響します。

たとえば、顧客サービスエージェントグループのメンバーであるエージェントEdward Redwoodが応答した2つの着信通話について考えます。最初の通話はキューとエージェントグループ経由で届きました。2番目の通話はEdwardに直接届きました(ダイレクトダイヤルイン通話)。これらの結果は次のデータエクスポートレポートで見ることができます:

通話日時

インバウンド/アウトバウンド

キュー

エージェントグループ

エージェント

トーク時間

2020/05/19 18:00:27

I

Customer Service

Customer Service

Edward Redwood

48.77

2020/05/19 18:03:17

I

 

 

Edward Redwood

35.64

総通話数と継続時間を示し、エージェントでディメンション化されたカスタムレポートは、次のようになります:

エージェント

接続された着信通話の総数

総着信トーク時間

Edward Redwood

2

84.18

しかし、エージェントグループでディメンション化された同じレポートは次のようになります。これは、2番目の通話(キュー経由で届いたのではないため、エージェントグループにルーティングされていない)の「エージェントグループ」フィールドが空白であるためです。レポートは、Customer Serviceエージェントグループへの着信通話が1つあり、通話のトーク時間が48.77秒であったことを示しています。

エージェントグループ

接続された着信通話の総数

総着信トーク時間

Customer Service

1

48.77

複数のディメンションがあるレポート

複数のディメンションを同じカスタムレポートに含めることができます。下位ディメンションは隣接する上位ディメンションにネストされるため、ディメンションの順序は重要です。次のレポートでは、「エージェント」ディメンションは「エージェントグループ」ディメンションの内部にネストされています。メトリックス値は、前のセクションの通話シナリオから取得されたものです。

エージェントグループ

接続された着信通話の総数

総着信トーク時間

Customer Service

1

48.77

(ハイパーリンクをクリックして)Customer Serviceディメンション値を展開すると、「エージェント」ディメンション値が表示されます:

エージェントグループ

エージェント

接続された着信通話の総数

総着信トーク時間

Customer Service

Edward Redwood

1

48.77

ディメンションの切り替え(つまり、「エージェントグループ」ディメンションを「エージェント」ディメンションにネストする)の効果は何でしょうか。

エージェント

接続された着信通話の総数

総着信トーク時間

Edward Redwood

1

48.77

Edwardが2件の通話を受信したことがわかっていますが、レポートの値が2ではなく1であることは、下位レベルディメンション(エージェントグループ)の効果が上位レベルに現れていることを示しています。レポートをディメンション化するときには、これに注意してください。

ヒント: 下位のネストレベルの空白のデータエクスポートフィールドに上位レベルの効果が表示される可能性を排除するために、レポートで使用するディメンション数は最小限にすることをお勧めします。